支持的精神療法

6月 30, 2016

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支持的精神療法

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話すだけでも気が楽に

うつ病の治療として基本的な方法に支持的精神療法というものがあります。
患者を支持する存在として、きちんと患者の話を聞いて、心を通わせて、ともに理解を深めていくという方法です。
これによって、患者の心の重みを取り除き、徐々に症状を改善させていくことができるのです。

基本的には患者を否定するのではなくて肯定することから始めます。
そのときの患者の気持ちをありのままに受け止めてあげて、その存在を肯定するのです。
うつ病の方の中には自分の存在そのものを疑問視していて、自分を否定するような方が多いのです。

そのような心理状態が続いてしまうと、肉体的にもさまざまな症状が出るようになり、とても危険です。
患者が生きていても良い存在であると自分のことを認められるように促していきます。
患者の中には誰かに自分の話を聞いてもらいたいと考えている方が多いのですが、そのためにどうすれば良いのか分からなくて悩んでいる方が多いです。

患者の話に耳を傾けて、医師が質問をして、相互に相手のことを理解していきます。
人に自分の話を聞いてもらうだけでも心理的に安心できる状態になり、症状は改善されていくのです。
普段の生活の中で他人に話を聞いてもらえなくて悩んでいる方はたくさんいます。
医師に話をするだけでうつ病患者の方の気持ちが楽になっていくことはよくあります。

うつ病に対する支持的精神療法

支持的精神療法はそれぞれの病気に対してアプローチが微妙に異なっていることが多いです。
病気の原因や症状はそれぞれ異なっているため、支持的精神療法の目的が変わってくるのです。
うつ病患者に対しては、まず支持的精神療法を通して希望や安心感を与えることが大切です。

罪悪感を抱えていることが多いため、そのような感情をとりあげてしまい、軽減させることが大切です。
それによって、患者に自尊心を回復してもらうことができて、生きるのが楽になります。
依存的になっていることが多いのですが、そのことをある程度容認する姿勢も大切です。

喪失体験に対して自責の念を抱えているような方もいるため、そのような状態を軽減させることもします。
うつ病が改善されていく過程をきちんと指摘して、そのことを実感してもらうことも重要でしょう。
家族に対して協力要請をしたり、薬については副作用をきちんと説明することも大事です。

支持的精神療法に関しては日常的な臨床の中でよく行われるため、その効果は確かにあります。
ただし、統計的にきちんと実証された研究というのは少ないため、経験的なものが大きくなっています。
医師によって支持的精神療法で具体的にどのようなアプローチをとるのかも異なっているでしょう。